ろおどおぶぱぱ

子を宿し妻に寄り添う夫コパの日記

食べづわり

妻から「赤ちゃんができた」と聞いたのは一週間前の金曜日。

それから、なかなか寝付けん。

嬉しくて嬉しくて、不安で不安で。

なんか、「ずっと眠たい」って言うてるし。

赤ん坊は母親の体力奪って成長するんやろか。

まだ小さい影みたいなんやけど。

レントゲン見たけど、あれが僕らの子かいな。

もしくは、違う何か。

あれが、こないだ食べた納豆の豆でした、とか言われんように願った。


その願いが通じたんか、神様が呆れはったんか。

今日、仕事帰りに電話したら、妻は「腹が張ってムカついてしんどかった」と言う。

つわりやん!

子が出来たという現実がどんどん真実味を帯びてきた。いや、初めから真実なんやろうけど。

駅まで走った。電車の出る時間は決まってるのに、無性に走りたくなった。今晩は満月やから、月見てテンション上がって走ってるのはオオカミ男ぐらいやと思う。


電車の中でネット検索したら、食べたら治まる『食べづわり』らしい。

駅を出てスーパーでこんにゃくゼリーを買って帰った。つわり祝い。


夕食のおでんもそこそこに、じゅうたんに座る妻。

へたってきたヨギボーを抱いて座ると楽らしい。

おでんの後のうどんを一人ですすりながら、ヨギボーに身を任せる妻が、蜂蜜の壺を抱くくまのプーさんに見えてきて笑う。


洗い物を終えると、横になった妻は眠っていた。1日、腹の痛みやムカつきと戦ってくれたんやなあと思う。妻は今後、代わってやることのできない痛みやしんどさを経験するんやろう。そう思うといたたまれないけど、幸せそうな寝顔に少しほっとする。


父になる前に、まだ夫として頑張れることがあるやろなあ。