ろおどおぶぱぱ

子を宿し妻に寄り添う夫コパの日記

蜂の巣まで3メートル

軒下の蜂の巣まで、2階の窓から3メートル。

虫取り網は届かない。

女王蜂が1匹、着々と巣をこしらえている。

まだ巣は小さいけど、この休日を逃すと、

さらに大きくなるやろう。


作戦を立ててみた。

第一案。

太めの針金の先をフックにして、

蜂の巣の上を引っ掛けて引っ張る。

比較的安定して簡単やけど、

針金を買う費用がもったいない。


第二案。

振り子の原理を応用。

洗濯ひもの先にハンガーを取り付け、

窓を中心にして弧を描くように振る。

製作費はゼロ、ただし命中してなんぼ。


妻に言うと、第三案が出てきた。

物干し竿を伸ばせばどうか、と。

ギリギリ届くかもしれん。

せやけどあんな重いもん、

片手で操作できるわけがない。

ましてや蜂が襲ってきた暁には・・・


そこで、第二案を施行。

ところが、理想と現実はちがう。

換気扇の覆いや一階の窓の雨除けがあり、

思うように壁に沿って触れない。

そもそも、向かいの家の壁に当たる。

八方塞がりな状態。

やるっきゃないのか。

問題は、蜂がこちらに気付いて襲ってきた時。

そういや、玄関に蜂スプレーが余ってたっけ。

取りにいく。

缶を振ると、まだ残っている。

踵を返して、2階の窓へ。

蜂が来た時のイメージトレーニング。

スプレーが詰まってたらあかん。

試しに蜂に向けて噴射する。

風に拡散し、蜂までは、やはり届かない。


と、蜂の羽音がおかしくなりはじめた。

ジジジジ、ジジジジ、と蝉のように。

これは!効いてるのでは!

様子を伺う。

蜂は、巣の手入れをやめ、

どこへともなく飛んで行った。


おそるべし、科学の力。

あとは、巣だけ。

第二案を頓挫して、

妻の言う第三案を試してみる。

物干し竿をめいっぱい伸ばし、

体を妻に支えてもらって、

と、

届いたーっ!


巣はあっけなく外れて地面に落ちた。

試合終了!

達成感!

でも、巣を回収して。

小部屋でママを待つ蜂の子を見たら、

やるせない気持ちになってしもた。

人って罪な生き物やわ。

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